今回は普通に修理するだけでなく、大幅な改造となりました。
美容室のカウンターとして利用したいということで、使いやすさとかっこよさを合わせ持った改造をしました。 さて、どんな事をしたのでしょうか?

■修理前の状態
全体にぐらつきがひどく、そのままでは2~3年のうちに分解してしまいそうです。天板の塗装は「終わり」の状態。水をこぼせばそのまま染み込んでしまい、材木が傷む原因となります。
修理のしがいがあります。
■分解
組み立てるときに「これはどこに付くんだ?」と困らないように、各部にマーキングをしてから分解します。ただバラバラにするだけでなく、どうしてその部分が緩んだのか?どうしてここが磨り減ったのか?などと考えながら分解していくことで、組み立てるときに予防策をとれます。
■分解後
組み合わせの部分には埃や古い接着剤がこびりついています。それをそのままにして組み立てても、接着不良となってしまい、短期間でぐらつきが出る原因ともなります。
そこで、できる限りきれいに削り取り、しっかりと接着できる面を作ってやります。
■仮組み
全体に歪みなく組み立てられるか確認するために、一度仮組み立てをしてみます。ここで具合の悪そうなところが見つかれば、修正・調整したりします。
■本組み
仮組みで問題なく組み立てられることを確認したら、本組みにかかります。各パーツの接着部分にボンドをたっぷりつけて組み立てるのですが、夏場はすぐに乾き始めてしまうため、時間との戦いです。
さらに、各パーツをきちんと組み立てる正確さも必要です。
ここで歪んだままボンドが乾いてしまうと、修正に非常な手間がかかるため、一番神経を使うときです。

■追加部品
天板は無垢のオーク材のため、使用中の湿度や温度の変化によって伸縮します。その動きを妨げて天板や他のパーツが傷まないよう、専用の金物を使って天板を固定するように加工します。
また、オリジナルにはなかったドア内部の棚板も追加しました。
■再塗装
天板は塗装の傷みが激しいため、再塗装することになりました。剥離剤という薬品で大まかに塗装膜を剥がした後、サンドペーパーで表面をならします。
大きな面は機械で一気にできますが、縁のモールなどは手作業で・・・。
これが、大変なのです・・・。
下地ができたらまずオイルステインで着色し、その後上塗りします。上塗りの塗料は、使用目的に合わせ、各種ある中からお選びいただけます。
写真は、他のパーツとの色合いをチェックしているところです。
一発でピッタリと決まると、「天才かも・・・」なんてにやにやしてしまいます。

■仕上がり
今回はオランダ「シッケンズ社」の塗料を使い、水や熱に強い仕上げとしました。つやを出すために数回重ね塗りした後、スチールウールで表面のテカリを一旦落とし、ワックスで柔らかいつやを与えます。
再塗装していない本体の部分も、細かい傷を消すためにオイルステインで拭き、新鮮味のある色になりました。
これから何十年もお使いいただける家具の完成です。











